今年こそVやねん(石直球)

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一二三慎太

よく人が自分を評価する時は実際の評価の20%増しで他人を評価する時は20%引きなんて聞きます。もっと頑張ればもっと出来るなんて根拠の無い加点を自分に与えたり、他人に対しては希望的観測の失敗してしまえ(笑)とのいずれにしても感情が原因で正当な評価が難しくなることが原因だそうです。

俺の方が仕事が出来るのにあいつの方先に出世しやがってとか、何で俺の方があいつより給料少ないんだ・・なんてやる気を失うことは世の常で、端から見るとそれが正当な評価だったりするものです。

しかしそれはサラリーマンの世界。プロスポーツ選手、例えばボクシング等の格闘技の世界では最初にコンタクトした瞬間に本能的に自分より強いか弱いかを感じるそうですが、プロ野球選手も同様に少しのキャッチボールや素振りを見るだけで自分より上か下かを判断できるそうです。

しかし格闘技の試合において毎回強いほうが必ず勝つかというと決してそうでもなく(実力がそれなりに拮抗している場合ね)、自分の方が弱いからと諦めているようでは一生負けっぱなしです。結局は根性を見せて頑張るしかなく、自分が負けていれば勝てる(追い抜く)ように努力する。自分が勝っていても負け(追い抜かれ)ないように努力するしかないのです。これは程度の差はあれ我々サラリーマンにも共通するところでしょう。

さて一二三慎太。同期の中谷や新入団の江越が1軍キャンプに帯同しているにも関わらず自身は2軍キャンプ。さらに3つ下の横田が1軍に呼ばれ、若手外野手では自分だけ干されているように感じる程の扱いには相当の危機感を持っているに違いないでしょう。

一時期は2軍で4番を任され結果も残し、そろそろ1軍昇格との声も聞こえてた時に運悪く怪我でシーズンを棒に振ってしまい、それからは全く結果が残せずくすぶっている状態(昨年は2軍でも1割台の打率でした)。

中谷同様に2軍では貴重な長距離砲候補として飛距離にはそれなりの自信を持っていたでしょうが、長距離砲としての首脳陣の期待も昨年加入した横田に一気に持って行かれてしまいます。更に同様に打撃で結果の残せていなかった中谷が外野守備で長足の進歩を遂げ1軍キャンプに抜擢。片や一二三は2軍でファーストの守備に就かされるほどですから、このままでは昨年クビになった森田の二の舞・・と感じているの人は多いことでしょう。

しかし、どうしても私は一二三を見限る気にはなれないのです。例えば新井貴浩なんかは大学時代は全くの無名(大学通算2本塁打でしたから)で広島の6位指名には他球団のスカウトが失笑したほどでしたが、後のオリンピック日本代表の4番を張るまでに成長していますし、金本だって浪人して他の大卒ドラフト選手の1年遅れでプロの世界に入るもレベルの高さに唖然とし、2年間は全く芽が出ることはありませんでしたが後の大選手となっています。

結局、プロの世界で活躍している皆が皆何の挫折も無く今の地位を築いている訳では無く、完全実力主義の社会で苦汁を舐めては這い上がり舐めては這い上がりを繰り返しているのです。

一二三同様に投手から転向したヤクルトの高井も1軍に出始めたのは26才になってからですからまだまだ大丈夫です。そもそも高校時代には150km右腕として甲子園のスターだった選手で、肩を壊しながらもサイドから140km後半を連発していた、いわば「別格」の選手な訳で、野手に転向して3年目とはいえこのまま消えていくには惜しすぎる選手なのです。特に一二三のような華のある選手は甲子園の舞台に映えること間違いないと思うのです。

今年は守備位置的にも1軍の出場機会は無いでしょうが、とにかく2軍で最低10本は本塁打を打てるよう頑張ってもらいたいものです。

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