今年こそVやねん(石直球)

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久保田智之

確か10何年か前のドラフト関係の雑誌の後ろの方のページ、2部リーグの常磐大学から二人の快速ドラフト候補生として西武へ入団した小野寺力と共に紹介されていました。


パラパラとページをめくりながらどうせ阪神には関係の無い奴らかなとか思っていましたが、取材側の「プロではどこでやりたい?」という質問に「それほど西じゃない西のチームで」と答えた久保田に対して具体的な球団名を避けるような形で取材側が「あのちょっと西の縦縞のチームね、どの辺が好きなの?」みたいな感じで聞くと「いやあ、どこっていうか…何か好きなんすよね…」と答えた瞬間から久保田のファンになってしまった私。


その後無事ドラフト4位で入団し(笑)、初年度いきなり10回の先発機会を与えられ5勝し(5敗)優勝に貢献したのですが、一番記憶に残っているのが甲子園でのヤクルト戦。9回を投げきり1失点か無失点か同点のまま降板したので勝ちはつきませんでしたが、2アウトから最後の打者岩村に対してアウトハイの150キロで見逃し三振には痺れました。結局延長でサヨナラ勝ちしたのですが、勝ちがつかなかった久保田がお立ち台に呼ばれたほどのナイスピッチング。左の井川と右の久保田で両エース誕生を確信した瞬間でした。


そういえばアマチュア時代からアーム式の投げ方で三振が取れないなどと盛んに(ネットで)言われていましたが、アーム式であろうが150投げる投手は魅力で、その辺の急速以上に早く感じる…なんて選手よりよほど使えるってものです。同じ阪神で比較すれのはあれですが、腕をしならせスピンの効いたストレートを投げ込んだ同じ年のドラフト1位(自由枠)杉山直久よりよほど阪神に貢献し、藤川球児やジェフ・ウィリアムズとJFKとして球団史に残る活躍をしたのも記憶に新しいところです。


さて久保田と言えば2005年、ナゴヤドームで誤審もあっての確かノーアウト満塁のピンチ、怒った岡田監督の「むちゃくちゃしたれ!」から怒りの0封。そして延長で中村豊の勝ち越しホームランで優勝を決定づける勝利を収めた試合が有名ですが、個人的にはそこから遡る半年前。私の町で阪神のオープン戦が開催される前夜、近所のパチンコ屋で吉宗ってパチスロを打っていたら後ろに座っていた人がビッグボーナスを引き、ボーナスゲーム中にけたたましい音と共に1ゲーム連を確定させました。何げに振り返って確認すると、何と隣のトレーナー風の人とグータッチしている巨大な背中の人間が久保田だった時の衝撃は忘れられません。そういえば別の年は現スカウトの田中秀太も発見しましたね(笑)


そんな久保田もここ数年は二軍暮らしが多く、故障もあって急速も大幅に下がって135キロとかなり厳しい状態が続いていました。それが先日の二軍戦で何と146キロを計測するまでに復活。今すぐとは言わずとも後半戦あたりに福原につなぐ右の中継ぎとして久保田が一軍で活躍すれば中継ぎがかなり充実し、それこそ優勝さえ狙える陣営に。


あの岩村を三振に切ったストレート。ロジャー・クレメンスのようなロケットを再び甲子園で見たいなあ…





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