今年こそVやねん(石直球)

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岩本 輝

別に阪神だけに限った事では無いのですが、投手がプロ入り時にMAX150kmの剛腕なんて触れ込みでやってきても試合ではせいぜい138kmなんて事がよくあって、最近のドラフトでは田面なんかまさにそれです。

いくつか理由はあるのでしょうが、基本的にアマチュア時代のMAXは甘めのガンの球場で瞬間最大風速的なものを切り取ってるだけで信用できる数字ではないという事。

次に故障から本来持ってた力のある球をプロ入り後に投げられなくなったりアマチュア時がピークだったなんて場合。西武の大石なんて早大時代のストレートは凄まじかった。

次はプロで通用するフォーム(打者から見やすかったりコントロールが定まらなかったり故障する可能性が高いフォームをプロで長く活躍できるフォーム)に矯正しようとして球速が落ちてしまう場合。あるコーチがプロ入り後に一度は球速が落ちる、それが戻った時から本当の勝負なんて話してましたが、藤川球児だって高卒1年目は135kmくらいしか出なかったものでした。

まぁ球速が全てでは無いのですが、右腕に関してはそれなりの球速が無ければ話にはなりません。いくらキレがあっても実際の球速より早く感じるストレートを持っていても130km台では長く一軍で活躍は望めません。金子やマエケンは実際の球速より早く感じるキレッキレの150kmクラスのストレートをコーナーに投げ分けてて更に魔球クラスの変化球を持っているからこそエースとして君臨している訳で、そんな化け物を相手にしているプロの打者からすれば140kmちょんちょんのストレートなんて打ち損じはあるかも知れませんが怖くはないでしょう。

そういう訳で伊藤和雄とか玉置みたいなパワーピッチャーなのに試合で最速140kmとかでは正直厳しいかなと思ってしまいます。阪神にいた上園や巨人のドラ1真田なんかはフォークやシュートといった良い武器をもっていましたが、肝心のストレートが140kmに届かず大成は出来なかったですね。

さて阪神の若手の岩本。キレあるストレートにカーブ・スライダーをコントロール良く纏め、セットでもバラつかないと投手として非常にまとまった選手で、高卒2年目で2勝するなど将来に期待を持たせましたがやはりストレートの球速が終始130km台でここ二年は殆ど一軍での活躍はありませんでした。

そんな岩本が昨日のファイターズ戦の2番手で登板したのですが、そのストレートの力感には驚きました。左打者のインコースに強気に投げ込めるだけの物は間違いなく身につけていて、あれだけ振れていた近藤さえ押しこんでいました。剛球という感じでは無いのですが、指から放れた球が想像するより早くミットに収まるという感覚。球速掲示は無かったのですが、かなりキレある145kmくらいには思えました。陽には低めのボール球をバックスクリーンまで運ばれてしまいましたが、あれは参考外。今のままで充分中継ぎで戦力となるでしょうが、昨日確認できなかった右打者のインコースへのコントロールとフォークかチェンジアップといった落ちる球があれば一気に先発も・・と感じさせる内容でした。

岩本は中谷同様2010年ドラフトで入団した高卒5年目、大卒なら一年目という節目のシーズンに大きく飛躍してもらいたいものです。

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